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突然、東京からど田舎につれてこられた現代美術家の妻が、日常生活の中で夫と共に『地球と遊ぶ』生活に巻き込まれた!
妻の目から見た現代美術家の素顔を本音をちらりほらりさせながらご紹介します。

2009-07

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極楽浄土

img_houkouji_tenjyou.jpg



天井画の修復が終了した。

いやいや、和尚人には大変お待たせしてしまって申し訳ありませんでした・・・


一体 これは いつの時代の天井画やったんやろうか・・・

色はほとんど残っとらんくって
板も割れたり 歪んだりしてボロボロ・・・

もちろん 最新の技術を使えば
当時の色を再現して修復することはできるんやろうけど
そんなハイテクを使うことはできへん

おそらくこんなんやったろうなぁ・・・と推測できる色、形以外は
自分で想像して塗ってみたんやけど・・・

これで良かったんかどうかは分からへんな。


とにかく、
依頼して下さった 和尚人のご家族が喜んでくれて、
これを描いた 
名もなき職人さんに想いを馳せて色を塗らせてもらった。


「おい、お前かよ・・・お前が直すんかよ・・・」

と職人さんの心配そうな声が聞こえそうやったけど、

私の精一杯でやらさせてもらいました・・・
どうか どうか 勘弁して下さい。


極楽浄土を想い望んで お念仏する人が
極楽浄土をイメージできるように描かれたのが
そもそもの 天井画の始まりやと聞いた

きっと
極楽浄土はハレーション起こすくらい
カラフルな花々に目眩がするほど美しいんやろうな・・・

極楽浄土を夢見る人と
極楽浄土から私達を見守る人

その間を架け渡しする天井画


私は まだ極楽浄土を見たことがない

だから 極楽浄土を描くことはできへん

けど いつか自分が
お伺いしたい極楽浄土を想像してみる


私も 花の香りでむせるような お花畑から
娘たちを見守る日が来るんやろう

その時 
娘が 生きてた頃の私を思い出しながら
私の残した天井画を見上げてくれたら嬉しい

私の ささやかな楽しみ

ありがとう!!

DVD


できました できました!!

木村崇人の活動記録DVD 豪華2枚組です!!!!


木村崇人後援会の皆様と
地球と遊ぶクラブのクラブメンバーの皆様に
やっとお送りすることができました!!!


自分が編集するつもりだったのに、
結局、忙しい木村にお願いせざる得なくなってしまって、
無理にお願いして作ってもらいました。

昨年お送りできなくて
一年間、ず〜〜〜〜〜〜〜っと心のしこりになっていたDVD

こうして送れて本当に良かった!!!


崇くん、
メチャクチャ忙しいのに、
DVDの編集してくれて、本当にありがとう!!(涙)

これが最初で最後のDVD!!
非売品のDVD!!

本当に、本当に、うれしい!!!!!!!!!!!

初夏

今日はえらい天気がよかった

庭のリンゴの木は
あっという間に花が咲いた

白くて 小さくて かわいいリンゴの花は満開


こんだけ天気がいいと
色んな生き物も 機嫌が良くなると見える

夕飯を食べとると
でっかい ガ が
壁やら 窓やら 色んなところに
ガンガンぶつかりながら
ハタハタと飛んできた

いや〜〜〜〜
お久しぶりやね〜〜 って感じやね

引っ越してきたばっかりの時は
家の中に虫がいることが信じられへんかったけど
四年目の今となっては
虫が季節の移り変わりを告げてくれとるようにさえ思える


そうそう 暖かくなると
虫がどこからとなく入ってきて
お茶やら おかずやら
光るものに自ら向かってきて 命を落とす

飛んで火にいる夏の虫・・・
別に火に限らへんけどね・・・

食卓が 色とりどりの野菜で
いっぱいになる季節はもうすぐ

田舎の豊かな季節がやってくるんや


こんなふうに 季節を感じられるなんて
幸せやなぁ〜〜〜

優しさ

私は 子育てに向いてへん

・・・・と思う

でも 子育てできへんのとは 違うらしい


娘は3月で5歳になった
あっという間やな 

娘と同じだけ 私の時も過ぎとって
私も同じだけ 歳とったんかと思うと 恐ろしいわ


思わんところで 娘の心の成長を見ることがある


ご飯を食べとったら
どうも 口に合わんかったらしく 娘が一言

「このお豆腐 変な味がする・・・」

「・・・・・・ほんなら 食べんでいいわ」


無理矢理お皿を取り上げて 私が食べた

いつも 娘は美味しくなかったり お腹が一杯やと
ご飯の味にケチをつけたり
お腹が痛いと言うクセがある


これも 多分 私が怒るで 身に付いた悪知恵

私が食べてまったのが悲しいのか
本当は食べたかったのか
私が怒ったのが怖かったのか・・・

娘は黙って泣きながら 残ったご飯を食べた

泣きながら食べて お皿を片付けて
歯を磨いて・・・・


そんな娘を見とったら
私が泣けてきた


なんで私はこうなんやろう・・・
なんで優しいお母さんになれへんのやろう・・・

歯を磨き終わって戻ってきた娘は
私が泣いとるのに驚いて また泣き出した

「お母さん 優しくなくてごめんな」

「違うよ お母さんが悪いんやないよ」

「お母さんが もっといいお母さんやったら 泣かんでいいのにな・・・」

「そんなことないよ 私が悪いんやよ 
私がいっつも良い子にしとらんで お母さん疲れちゃうんやよ 
私が悪いんやよ お母さんはいっつも頑張っとるのに・・・私が悪いんやよ」



驚いた

私が疲れるのは 自分のせいやと思っとるんや
まだ子供やとばっかり思っとったのに・・・

そんなふうに 心が動いとるんなんて・・・

もう なんでも分かっとるんやな
私と同じだけ 辛い気持ちなんやな


ごめんな
お母さん もう少し気持ちをゆっくりしとらなあかんな
一緒に成長しとらなあかんな

二人でわんわん泣いて 
ごめんね大会 みたいになってまったけど
娘に 大きなげんこつ もらったような気持ちやったわ

子供は あっという間に大きくなる

私は 子供についてかな あかんな
優しい心を 一緒に持ち続けとらな あかんな

今日は 娘の一言に 感謝やな

完成

TS3A0234.jpg



竜が完成した。

岐阜で闘病している私が少しでも元気になればと
「新しい天井画の依頼がきたよ」
と木村が電話してきてくれたのは今年の1月。

どんな花の絵を依頼されるんかと思って楽しみにしていた私に、
和尚人が告げたモチーフは



やった。
戸惑いは隠せへんかったけど、断ることもできへんかった。

私が竜を描くなんて、身の程知らずやな・・・
と思ったけど、
せっかくのチャンスやもん、やったもん勝ちや。

竜についての勉強が始まった春は
自分の体調との戦いやった・・・。

木村の展覧会準備期間中やった初夏から夏にかけては
ほとんど作業ができへんかった。

サポートが忙しかった・・・と言ってしまえば
そうやったかもしれへんけど、
今思えば、逃げとったんやな。

自分の現実を知るのが怖かったんや。

もし、できへんかったらどうしよう・・・
ヘタクソって言われたらどうしよう・・・
才能も技術も無いのがばれたらどうしよう・・・
失敗して次の仕事がこーへんくなったらどうしよう・・・
自分が自分にがっかりしてしまったらどうしよう・・・


プレッシャーからか、竜を見るのが嫌になって、
せっかく描いた下絵は丸めて部屋の隅に置いたまんま、
夏がやって来た頃、いよいよ逃げられなくなった。

体調が悪いのを気遣って、
期限を決められていなかったんやけど、
11月の落慶法要までに完成させるように期限が切られた。

8月も終わりに近づいた頃やったな。


私は昔から絵を描き始めると、
食事もしたくないしトイレにも行きたくなくなってまう。
話もしたくないし、誰とも会いたくない。
描きながら、妄想の中で神様の近くに行けるような快感が全身を包む。

あの時に感じた感覚と、何も変わってへんかった。

何も約束されていない不安の中で描いていた高校三年生の夏。

絵描きになりたかった。


一度は諦めた夢が、
お寺の天井画という夢のような舞台で実現したんや。

これは、本当に奇跡やな・・・。


落慶法要の2日前の朝、
まぶしいほどの朝日が部屋に差し込んで、
最後の雲の白い線を描いて、70枚すべての絵が描き終わった。

描いている最中、完成したら号泣するやろな〜〜〜
と思っとったけど、
涙は不思議と出ーへんかった。

ただただ、描ききった達成感に感動しとった。
描いてる最中に色々あったことや、
押しつぶされそうになっとった私を支えてくれた人たちの顔が
浮かんでは消えて、
感謝の気持ちでいっぱいで、ちょっとだけ涙が出た。


私は、何の取り柄も無い。
学歴も無ければ、絵描きとしての職歴も無い。

そんな私に、このような重大な仕事をさせてくださった皆様に
感謝の気持ちを伝えようにも伝えようが無い。

皆さんの期待に応えられたかどうか、
考えただけで恐ろしいんやけど、
でも、今の私にある技術と体力と気力すべてが、この竜。


今の私には、これ以上のことはできへん。

私にチャンスを与えてくれた皆さんへの恩返しは、
一つも妥協せず、手を抜かず、丁寧に仕上げることでしか
私のすべてで描ききることしかあらへんと思っとったから、
これ以上もこれ以下も無い。

これが今の私の現実。



何も無い私は、
一歩一歩、自分のキャリアを積むしか無い。

今の私に与えられた条件の中で、
諦めず、周りを巻き込み、支えられて、
守られて、愛されて、今の私のすべてで向かう。



どうか、これからも私の夢が続きますように。


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